1.$\sqrt{2}$ が有理数ならば、整数 $m$ , $n$ があって、
$\sqrt{2}=\displaystyle \frac{n}{m}$ ....式①
この時、$m$ と$n$ とは素であるとしても一般性は失われない。
∵(開く)
共通の約数がある場合には、その約数で $m$ , $n$ を割ればよい。
2.式①の両辺を二乗して $2=\displaystyle \frac{n^{2}}{m^{2}}$
よって $2m^{2}=n^{2}$ ....式②
3.式②より $n^{2}$ は偶数である。
$n^{2}$ が偶数であるとき、$n$ も偶数である。
∵(開く)
2 つの整数の積が偶数である場合、2 つの整数の一方または両方が偶数である。
従って、$n^{2}$ が偶数ならば $n$ も偶数である。
よって、整数 $l$ が存在して $n=2l$ ....式③
4.式③を式②に代入すると $2m^{2}=(2l)^{2}$ これは $m^{2}=2l^{2}$
従って、$m$ も偶数となり、$m , n$ ともに約数 $2$ を持ち、最初の前提に反する結果を得る。
よって、$\sqrt{2}$ は有理数ではないことが証明された。